こんにちは。
WEB UNIVERSEの齋藤です。
今回は、浜松市のピアノ教室46事業者を調査したデータから、
「幼児向け・小学生向け・大人向けでは、ホームページで伝える内容はどう違うのか?」
について考えてみたいと思います。
ピアノ教室のホームページを見ると、
「3歳から大人まで通えます」
「幼児からシニアまで対応しています」
という教室がたくさんあります。
幅広い年代に対応できることは、もちろん強みです。
ただ、
幼児の保護者と、小学生の保護者と、大人の生徒では、ピアノ教室を選ぶ時に気になることが違います。
例えば幼児の保護者なら、
「まだ小さいけれど大丈夫かな?」
が気になるかもしれません。
小学生なら、
「通ったらどんな力が身につくの?」
ということが気になります。
大人なら、
「仕事をしながらでも続けられる?」
ということの方が重要かもしれません。
そこで今回は、浜松市のピアノ教室を実際に調べて、
対象年齢によって、どんなことを強みとして伝えているのか
を見てみました。
まず調査データの結果です

今回調査したのは、浜松市のピアノ教室関連46事業者です。
そのうち、ホームページや公式ページを確認できたのは37事業者。
今回は特に違いが見えやすい、
個人・小規模23教室
を中心に見ています。
まず、対象年齢について確認すると、
・子どもを対象 23/23件=100%
・大人を対象 22/23件=95.7%
・幼児・未就学など低年齢を明記 13/23件=56.5%
・「小学生」と明確に記載 3/23件=13.0%程度
という結果でした。
ここで注意したいのは、
小学生を受け入れている教室が3件しかないという意味ではありません。
ほとんどの教室が、
「幼児〜大人」
「子ども〜大人」
というように、小学生を「子ども」の中に含めていました。
つまり今回の調査では、
幼児は年齢を細かく分けて訴求されやすい。
大人も「大人向け」として分けられやすい。
でも、
小学生は「子ども」の中にまとめられやすい。
という特徴が見えてきました。
私はここが、今回かなり面白いところだと思います。
幼児向けでは「上達」よりも「安心して始められる」が強い

まず幼児です。
個人・小規模23教室のうち、
幼児・未就学など低年齢への対応を明確にしていたのは、
13件、56.5%。
約半数でした。
さらに、その13教室の訴求内容を見ると、
9件、約69.2%
で、
・知育
・育脳
・絶対音感
・リトミック
・歌
・リズム
・発達への配慮
・初心者
・楽しさ
・褒める
といった内容が確認できました。
ここから分かるのは、
幼児向けでは、
「ピアノが上手になります」
という成果よりも、
「小さくても安心して始められる」
ことが大きな訴求になっているということです。
幼児の保護者が最初に考えること
例えば、3歳の子どもがいる保護者なら、
「30分座っていられるかな?」
「先生の話を聞けるかな?」
「まだ文字も読めないけれど大丈夫?」
「ピアノを買っていなくても始められる?」
といったことが気になります。
つまり、
技術の前に、
「うちの子でも大丈夫?」
があります。
だから幼児向けでは、
「楽しく学べます」
という言葉だけではなく、
どう楽しく始められるのか
まで説明すると、かなり分かりやすくなります。
例えば、
「歌やリズム遊びを取り入れながら、まずは音楽を好きになるところから始めます」
という表現です。
これなら、
「ピアノの前に30分座って練習する」
というイメージではなく、
幼児でも無理なく参加できそうだと感じてもらえます。
幼児向けでは「何歳から」がそのまま強いメッセージになる
今回の調査では、
2歳、
2歳半、
3歳、
4歳、
年少、
未就学、
など、具体的なスタート年齢を掲載している教室もありました。
これは単なる対象年齢ではありません。
例えば、
「2歳から通えます」
と書いてあると、
2歳の子どもを持つ保護者は、
「うちの子も対象なんだ」
とすぐに分かります。
ですから幼児向けページでは、
年齢+レッスン内容
をセットで見せるといいと思います。
例えば、
2〜3歳
音やリズムを楽しむプレピアノ
4〜5歳
少しずつ鍵盤・読譜へ進む幼児ピアノ
という形です。
同じ「幼児向け」でも、かなりイメージしやすくなります。
幼児向けのキーワードは「安心・発達・楽しさ」

今回のデータから、幼児向けの訴求をまとめると、
・小さくても始められる
・楽しく音楽に触れられる
・知育や育脳にもつながる
・リトミックや歌も取り入れる
・その子の発達に合わせる
という方向が強くなります。
私は一言で言うなら、
幼児向け=「安心して音楽を始められる」
だと思います。

小学生向けでは「何ができるようになる?」が重要になる

次に小学生です。
今回、小学生を対象として明確に独立表示していた教室は多くありませんでした。
ただし、個人23教室のキャッチコピーや強みを再分類すると、
12件/23件=52.2%程度
で、
小学生期と相性の良い、
・楽譜を読む力
・基礎力
・音楽的自立
・やる気
・個性
・自己表現
・発想力
・コンクール
・受験
・連弾による上達
といった訴求が確認できました。
幼児との大きな違いはここです。
幼児では、
「楽しく始められる」
だったものが、
小学生になると、
「通うことで何ができるようになるのか」
へ変わってきます。
「楽しい」の先に成長が必要になる
例えば、
「楽しくピアノを学びます」
だけではなく、
「楽しみながら、自分で楽譜を読んで弾ける力を育てます」
とする。
すると、
楽しさに、
成長の結果
が加わります。
小学生の保護者にとっては、
「毎週楽しそうだからいい」
だけではなく、
「半年後、1年後にどんな力がつくのか」
も重要になってきます。
例えば、
・自分で楽譜を読めるようになる
・自分で練習できるようになる
・両手で弾ける曲が増える
・発表会で人前に立てる
・一つの曲を最後までやり切れる
・好きな曲に挑戦できる
こうした、
通った後の変化
が訴求になります。
小学生は、実はもっと細かく分けてもいい
今回の調査では、小学生が「子ども」という大きな括りに入っているケースが多くありました。
でも私は、ホームページを作るなら、
小学生をもう少し独立して見せてもいい
と思います。
なぜなら、小学生はピアノ教室の中心的な生徒層になりやすいからです。
例えば、
小学生のピアノレッスン
というページやセクションを作って、
・楽譜を読む
・基礎を身につける
・学校の音楽にもつながる
・好きな曲に挑戦する
・発表会を経験する
・自分で練習する力を育てる
ということを説明します。
そうすると、
保護者が、
「この教室に通うと、うちの子はこう成長するんだ」
とイメージできます。
小学生向けのキーワードは「成長・自立・できる」
今回の調査から考えると、小学生向けでは、
・読譜力
・基礎力
・自分で練習する力
・やる気
・表現力
・挑戦
などが重要になります。
つまり一言で言うなら、
小学生向け=「できることが増える」
です。
これは幼児向けの、
「安心して始められる」
とは少し違います。
大人は「対応している」教室がほとんどだった

次は大人です。
ここはかなり興味深い数字が出ています。
個人・小規模23教室のうち、
大人への対応を確認できたのは、
22件/23件=95.7%。
ほぼ全教室です。
つまり、
ほとんどの個人ピアノ教室で、大人も習える
という結果です。
ところが、
大人向けに、
・趣味
・シニア
・脳トレ
・チケット制
・月2回
・単発
・自由予約
・カード決済
などの具体的な訴求まで確認できたのは、
8件/22件=36.4%程度
でした。
ここに大きな差があります。
「大人もOK」は、大人向け訴求ではない
例えばホームページに、
「3歳から大人まで対応しています」
と書いてある。
これは、
大人も通えることは分かります。
でも大人の人が見た時に、
「私がここに通う理由」
までは分かりません。
ここが重要です。
例えば、
「大人の方も歓迎です」
だけではなく、
「月2回から。お仕事や家庭の予定に合わせて、自分のペースで通えます」
とする。
これだけでも、
大人向けの訴求になります。
大人向けでは「上達」より「続けやすさ」が重要になる
大人には、
仕事、
家事、
介護、
子育て、
予定、
などがあります。
ですから、
子どものように、
「毎週水曜日16時」
と固定することが難しいケースがあります。
そこで、
・月2回
・チケット制
・自由予約
・単発
・振替
・オンライン対応
など、
通い方の柔軟性
そのものが強みになります。
これは子ども向けとは違う価値です。
例えば、
「楽しくピアノを学べます」
より、
「月2回から。忙しい方も、自分のペースで好きな曲を楽しめます」
の方が、
大人の生活を理解した訴求になります。
大人は「何のために習うのか」も違う
大人の場合、
必ずしも、
「ピアノが上手になりたい」
だけではありません。
例えば、
昔習っていたピアノを再開したい。
子どもの頃に憧れていた曲を弾きたい。
好きな曲を一曲弾けるようになりたい。
趣味を持ちたい。
定年後の楽しみにしたい。
脳トレとして始めたい。
などです。
つまり大人向けでは、
技術の上達だけでなく、生活の中でどう音楽を楽しめるか
が重要です。
大人向け=「無理なく、自分らしく続けられる」
と考えると分かりやすいと思います。
幼児・小学生・大人では、同じ「楽しい」でも意味が違う

例えば、
全部のコースに、
「楽しくピアノを学べます」
と書くこともできます。
でも、対象ごとに具体化するとかなり変わります。
幼児なら
「歌やリズム遊びを取り入れながら、音楽を好きになるところから始めます」
小学生なら
「好きな曲も取り入れながら、自分で楽譜を読んで弾ける力を育てます」
大人なら
「好きな曲を、自分のペースで。月2回から無理なく続けられます」
となります。
同じ「楽しい」でも、
何が楽しいのか、なぜ楽しいのか、どう続けられるのか
が違います。
3つを比較すると、求められている価値が違う
今回の調査結果を整理すると、
| 対象 | 最初に感じやすい不安・希望 | 訴求したいこと |
|---|---|---|
| 幼児 | 小さくても大丈夫? | 安心・楽しさ・知育・発達 |
| 小学生 | 通ったらどう成長する? | 読譜・基礎・自立・表現・挑戦 |
| 大人 | 続けられる? | 趣味・好きな曲・柔軟性・自分のペース |
つまり、
同じピアノレッスンでも、相手によって「価値」が違います。
ここをホームページでも変えた方が、かなり分かりやすくなります。
「3歳から大人まで」は悪くない。でも、それだけでは弱い

幅広い年代に対応できることは強みです。
だから、
「3歳から大人まで」
とトップページに書くのは問題ありません。
でも、その一文だけで全部を説明しようとすると、
幼児の保護者にも、
小学生の保護者にも、
大人にも、
少しずつぼんやりしたメッセージになります。
例えば、
トップページに、
幼児ピアノ
小学生ピアノ
大人ピアノ
という3つのカードを置く。
そして、それぞれ一言ずつ変えます。
幼児ピアノ
音やリズムを楽しみながら、初めての音楽体験を。
小学生ピアノ
自分で楽譜を読み、自分の力で弾ける子へ。
大人ピアノ
好きな曲を、自分のペースで楽しむ時間を。
これだけでも、
自分に関係するコースを見つけやすくなります。
対象別に写真も変えた方がいい
文章だけでなく、
写真も変えた方がいい
と思います。
例えば幼児向けなら、
先生と小さな子どもが、
リズムや音遊びをしている写真。
小学生なら、
楽譜を見ながら先生とピアノを弾いている写真。
大人なら、
大人の生徒が落ち着いてピアノを楽しんでいる写真。
同じ先生の教室でも、
写真を変えるだけで、
「私向けのレッスンだ」
と感じやすくなります。
対象別に体験レッスンの説明も変えられる
体験レッスンも同じです。
例えば、
幼児体験
歌・リズム・鍵盤遊びを中心に、まず教室や先生に慣れてもらう。
小学生体験
簡単な演奏や読譜を体験し、現在の経験に合わせたレッスンをご案内。
大人体験
弾いてみたい曲や経験について聞きながら、無理のない通い方を相談。
こうすると、
単なる、
「体験レッスン30分500円」
よりも、かなり安心できます。
今回の調査で一番面白かったこと
今回、私は、
「対象にしている」と「その対象に向けて訴求している」は違う
ということが一番面白いと思いました。
例えば大人。
個人教室の、
22/23件、95.7%
が大人に対応していました。
でも、
大人向けの通い方や趣味性まで具体的に訴求していたのは、
約36.4%。
つまり、
大人を受け入れているけれど、大人に向けてホームページを作っているとは限らない
ということです。
小学生も同じです。
23教室すべてが子どもを対象にしています。
でも、
小学生という年代を独立して、
「この時期に何を身につけるか」
まで細かく説明する余地があります。
ここは、ピアノ教室のホームページ改善でかなり使えるポイントだと思います。
「誰でも通えます」から「あなたにこう役立ちます」へ
例えば、
「幼児から大人まで、どなたでも楽しく通えます」
という言葉があります。
悪いコピーではありません。
でも、もう一歩進めるなら、
幼児には
「初めての音楽体験を、楽しく安心して。」
小学生には
「自分で楽譜を読み、自分で弾ける力を。」
大人には
「好きな曲を、自分のペースで楽しむ時間を。」
というように、
相手ごとの価値
を言葉にする。
すると、
「誰でも来てください」
から、
「これは私のためのレッスンだ」
へ変わります。
今回の調査から見えてきたこと
今回、浜松市のピアノ教室46事業者を調べてみると、
個人・小規模23教室では、
子ども対応100%。
大人対応95.7%。
と、非常に幅広い年代に対応していました。
一方で、
幼児・低年齢を具体的に訴求していた教室は、
56.5%。
大人向けの具体的な通い方や趣味性まで訴求していたものは、
約36.4%。
また、小学生は多くの教室で対象になっているものの、
「小学生」という独立した見せ方は少ない
という特徴もありました。
つまり、
対応できる年代が広いことと、年代ごとに魅力を伝えられていることは別
ということです。
今回、一番伝えたいこと
私は今回の調査から、
ピアノ教室のホームページで大切なのは、
「誰が通えるか」だけではなく、「その人がなぜ通うのか」を伝えること
だと思いました。
幼児なら、
安心して音楽を始められる。
小学生なら、
できることが増えて、自分で音楽を楽しめるようになる。
大人なら、
自分の生活に合わせて、無理なく好きな音楽を楽しめる。
同じ教室でも、
相手によって伝える価値は変わります。
だから、
「3歳から大人まで対応しています」
で終わらせず、
その次に、
幼児には何を提供するのか。
小学生には何を提供するのか。
大人には何を提供するのか。
まで分けて考える。
それだけでも、ホームページの伝わり方はかなり変わると思います。
今日、自分のホームページを確認するなら
もし幼児から大人まで対応している先生なら、
自分のホームページを見ながら、
次の3つを確認してみてください。
幼児の保護者が見た時に、「小さくても大丈夫」と分かるか。
小学生の保護者が見た時に、「通ったらどう成長するか」が分かるか。
大人が見た時に、「自分の生活でも続けられそう」と分かるか。
この3つです。
もし全部同じ、
「楽しく丁寧にレッスンします」
になっていたら、
対象ごとに少し言葉を変えてみるといいと思います。
最後の案内
WEB UNIVERSEでは、浜松市のピアノ教室46事業者を実際に調査しながら、
料金、
体験レッスン、
先生プロフィール、
教室の強み、
口コミ、
Instagram、
LINE公式、
ホームページ、
集客導線など、
「実際のピアノ教室は何をどのように伝えているのか」
を研究しています。
今回の調査結果も踏まえて、ピアノ教室向けのホームページテンプレートでは、
単に、
「コース一覧」
を作るだけではなく、
幼児・小学生・大人で、それぞれ対象者に合ったコピー・写真・説明内容を変えられる構成
にしていきたいと思っています。
今後も、
「ピアノ教室ならこう書きましょう」
という一般論だけではなく、
実際の事業者を調査して見えてきたこと
をお伝えしていきます。
ぜひ続きもご覧ください。

